司法書士政治連盟 大会報告|日司政連 定時大会 2025を徹底レポート!

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報告者:総務 山本真吾

2025年4月19日、私は日本司法書士政治連盟(以下、日司政連)の定時大会に初参加しました。 席上に配布されたで受け取った分厚い大会要領をめくった瞬間、 全国の司法書士が抱えてきた一年分の課題と期待が凝縮されていることを実感。
政治連盟の動向は「遠い世界」と見られがちですが、実際には私たちの日常業務 ―― とくに相続登記・家族信託・成年後見 ―― に深く関わっています。
本記事では第55回日本司法書士政治連盟定時大会に出席した報告をいたします。

この記事を見てわかること

・午前は報告、午後は6議案審議の二部構成。
・議案は役員改選・決算・方針・予算・会費規則改正・規約改正の6件。
・大きな議題は会費規則の計算方法の変更

定時大会に出席してきたよ!

大会要領

会場:シェーンバッハ・サボー

以下は当日の日程です。
午前中は国会議員の方々が来賓として出席されお言葉を頂戴いたしました。

時間帯主な内容資料/議案
午前
(開会)
開会宣言・議長選出大会次第
午前経過報告経過報告
財務委員会報告財務委員会報告
広報委員会報告広報委員会報告
その他組織活動報告その他組織活動報告
午後
(議案審議)
第1号議案:役員改選第1号議案
第2号議案:令和6年度 収支決算承認第2号議案
第3号議案:令和7年度 運動方針・組織活動方針承認第3号議案
第4号議案:令和7年度 収支予算承認第4号議案
第5号議案:会費納入規則改正案承認第5号議案
第6号議案:規約改正案承認第6号議案
夕方
(閉会)
閉会宣言

2.報告事項の要点

議長 副議長

2-1 経過報告

令和6年度は国会議員への意見書提出や各党議員連盟との意見交換を強化し、 相続登記義務化の周知活動に注力したことが報告されました。

2-2 広報委員会報告

司法書士全体に対して、政治連盟の活動を周知していきたい旨の報告がありました。

3.主要決議のポイント

午後は本格的な議案について、審議が行われました。
下記議案の説明後、代議員の皆様から活発な質疑があり、積極的な意見交換が行われました。

3-1 役員改選(第1号議案)

現役員が任期満了に伴い改選の必要があること、日本司法書士政治連盟規約に基づき選任方法を決定した旨の報告がありました。

会長1名その他役員を選任する必要があるとのことで説明がありました。選挙はすでに実行済みであり、選挙管理委員から選挙内容についての報告がありました。

選挙については、改選人数と立候補等の届出が同数だったため、無投票により役員改選により決定されました。
静岡からは下記の方が選任されました。

会長:早川清人 
副会長:西川浩之
副幹事長:山崎敏弘、戸田真一

3-2 令和7年度 運動方針・組織活動方針(第3号議案)

国民の司法アクセス向上のための司法書士法改正実現、組織活動に向けて下記の事項の活動をする方針であることの説明がありました。

  • 家事事件について手続代理権付与、デジタル化の推進、依頼応諾義務の廃止等の司法書士改正についての要望を行う
  • 空き家・所有者不明土地の発生の解決のため、司法書士のさらなる活用と司法書士ADR(裁判外紛争解決手続)の拡充
  • 相続登記・空き家問題解消、会社設立などについて、登録免許税の免除、減税など各種税制改正を求める
  • 組織基盤の強化、全国組織一体として司法書士制度の発展に資するための活動方針

3-3 規約・会費納入規則改正(第5・第6号議案)

現在、多年にわたり会費未納が存在することが問題になっています。
問題の所在として、会費については、司法書士会の会員数をもとに計算する方法(※政治連盟の会員数ではない)により、計算しており、単位会人数が多い会は単位会政治連盟の会費の中から日本司法書士政治連盟への会費が賄えないことによります。

この度、会費の計算方法を選択制とし、①司法書士会の会員数をもとに計算する方法②政治連盟会員数をもとに計算する方法を選べる改正を行いました。

上記改正に伴い、日本司法書士政治連盟の代議員の算出方法を改める規則改正及び役員兼任禁止規定の廃止の規約改正の承認決議を行いました。

会費の金額の変更、代議員の数を減らす方向への改正のため、多数の激しい質疑が行われました。

まとめ ―― 定時大会に参加しての報告

初めて代議員として参加した日司政連定時大会は、想像していた以上に熱量とスピード感のある場でした。
会場に一歩足を踏み入れた瞬間、司法書士の「現場の声」がここに集結しているという空気に圧倒され、議事のテンポの速さに終始背筋が伸びる思いでした。
また、ご来賓の国会議員の先生方も司法書士制度に対して、深く理解されており、国民の権利擁護にとって重要な役目を果たしていただいてるとおっしゃっていただき、普段の自分の業務においても、改めて襟を正そうと感じました。
今回の経験で得た刺激を、明日からの業務と学びにつなげたいと感じました。